川口 眞矢
「今できることをひとつずつ」
「自然の中で遊ぶ」ということは「地球とのコミュニケーション」の一つでもあるのではないか?と考え、NPO 法人Earth Communicationを設立。海をはじめとする地域の自然の中で思い切り身体を使って遊び、自然との関りを楽しむ! そして遊びを通して地域の自然を学ぶ! 地域のため、生きものたちのために、自然や環境を守りたい!という気持ちが芽生えることを信じ、地元御前崎の海や里山を拠点に自然体験活動に取り組んでいます。
一方、豊かな自然が残る地方の町では、豊かな自然が身近にあるからこその課題があると感じます。そこから、自然と触れ合う「きっかけ」づくりも重要であると考え、行政機関や地域の小学校などと連携・協働し体験の機会づくりにも取り組んでいます。
また、御前崎市にある久々生海岸の保全活動にも取り組んでいます。港の造成と共に環境変化を繰り返してきたこの海岸は、アマモやコアマモが自生・群生し、干潟の様な海岸環境が広がっています。太平洋に面し、波風の強い御前崎の海としてはとても珍しく、全国的にも貴重です。アマモ場特有の生きものたちが多くいる一方で海洋ゴミの溜まり場にもなっています。この海岸の特性を活かし、体験的に学ぶことができる「静岡県を代表する海辺の環境学習フィールド」として地域の方々や行政機関、大学や研究機関の皆さんと協働し、生きもの調査や保全活動に取り組んでいます。
多くの方にとって、自然の中で遊ぶこと・自然と共生することが当り前になる社会を目指し、これからも活動に取り組んでいきます。
-profile-
川口 眞矢 KAWAGUCHI MICHIYA
NPO法人Earth Communication 代表理事
静岡県御前崎市生まれ。二人の祖父に連れられ、幼少期から海や川、森、山で遊び、自然の楽しさと厳しさを学ぶ。『自然の中で遊びを教えられる先生になりたい』という夢を持つが、現実は甘くなく挫折。仕事として発達障害を抱える子どもたちの療育に携わるなかで、遊びや体験を通して成長していく子どもたちの姿を間近にし、改めて学生時代に学んでいた自然体験活動について学びを深める。2016 年、任意団体を立ち上げ、2019年度よりNPO法人として活動に取り組む。