公益財団法人キープ協会では、自然体験型環境教育をベースに、多様な環境教育実践を続けています。新たな企画を考える際に使う公式が「自然体験(あるいは環境教育)×〇〇=新たな企画」です。これまでも、「自然体験×酪農体験」や「自然体験×エネルギー」、「自然体験×コミュニケーション」、「自然体験×ICT」、「環境教育×国際交流」などを企画・実践してきました。新たな意味や価値を生み出すためにも、自分達の枠だけにとらわれない様にするためにも、この公式が役立ってきました。
私が今年度チャレンジした取組みに、「自然体験×プログラミング体験」があります。次期学習指導要領でも話題になっているプログラミング体験は、プログラミング的思考と表現される論理的思考を育むものとして期待されています。一方、自然体験によって育めるものの1つとして、自然や人への感性があります。つまり、「自然体験×プログラミング体験」を通して、「感性」と「思考力」を育むプログラムを実施できるのでは?と考えたのです。実施してみると、多くの気づきや課題を得ることができましたし、今後もこの組合せによるプログラム実施を考えています。
「自然体験×〇〇」のおもしろいところは、自ずと協働となることです。「自然体験×プログラミング体験」も、ICT企業との協働事業でした。協働者からは、多くの刺激や学びをいただけますし、それが新たなヒントにつながっていくこともあります。
さあ、次はどんな「自然体験×〇〇」にしましょうか?
-writer紹介-
山梨県立八ヶ岳自然ふれあいセンター館長、山梨県地球温暖化防止推進センターセンター長を併任。都留文科大学非常勤講師、立教大学ESD研究所客員研究員なども務める。普段着インタープリター(インタープリター的センスを持って日々を暮らす人)を増やすべく、日々活動中。川遊び&魚釣り好きインタープリター。