才賀 美奈
「子育てや教育に「人と自然が、暮らしの足元でつながっている感覚」を取り戻したい!」
長女次女と自然保育の園に通った後、その経験から、長男の出産を機に、いなべの四季折々の自然の中で子育てを楽しむ「おさんぽの会ててて」を発足。お母さんと子ども・お母さん同士や子ども同士・自然や地域と子育て世代がつながる「手と手と手」を大切に、お母さんや地域みんなでみんなの子どもを育むことがでいるサークルだ。ててて発足4年後、そこで育った子どもたちとお母さんたちと共に、市内に既存した別の里山保育グループと合わさり「いっしょに子育ち親育ちなないろのわ」を設立。ここでは、妊婦さんや乳児のいるお母さんに発達の道筋などを学んでいただくサロン「うみっこのわ」、未就学児親子を対象に自然遊びをする会「つちっこのわ」、そして3歳~6歳の未就学児と自然保育を行う「ねっこのわ」の活動を行う。「ねっこのわ」は認可外保育施設として運営。 また一方で、小学生が好きなことに思いっきり明け暮れることができる野遊び学童クラブ「いなべ大きなもりのいえ」を立ち上げた。夏休み・冬休み・春休みに家族のように集まって思い思いに自然の中で過ごす。とことん遊ぶこともさることながら、毎日のお昼ご飯は持ち寄った材料で自分たちが食べたいものを考えて薪調理。“同じ釜の飯を食う”付き合いをしながら「生きる力」を育む場づくりをしている。並行して、市内ほぼ全ての保育園で取り組む野外体験保育を巡回サポートしている他、名古屋市内の保育専門学校で「自然科学概論」という教科を担当。座学とフィールドワークを織り交ぜながら保育・幼児教育の道を目指す学生と共に“子どもと自然”について考える。
海のない町から、海へ連れ出し、山と川と海のつながりを体感するワークショップ(EARTH COLOR WORKS)
お母さんたちみんなで子どもたちみんなの育ちを見守る、それには自然の中が一番心地いい!(ててて)
恒例の味噌仕込み。母たちが見守る中、3 歳や 4歳が手ほどきし、1 歳の手、2 歳の手、混じって味噌を仕込む(ててて)
-profile-
才賀 美奈 SAIGA MINA
1978年京都府宮津市に生まれる。幼少期より海・山・田畑など自然の中で遊び込み、将来は子どもたちの体験学習に携わる夢をもつ。長崎大学水産学部を卒業し京都・沖縄・ニュージーランド・神奈川と暮らしの地を変えながら、海辺の体験学習や環境教育に従事。2008年結婚を機に三重県いなべ市に移住。二女一男を授かり子育てする中で「里地里山の自然と共に人が育つこと」の楽しさや意義に気づき、現在の活動に至る。