田中謙次
感覚全開! 天然川ガキ、大自然へジャンプ!
野を駆け山を登り、川で泳ぎ海を潜る。子どもの頃に身近な自然で遊んだ思い出は、大人になった今も鮮明に思い出します。うれしかったり、驚いたり、笑ったり、ヒヤッとしたり。大人へと成長する中で自然体験が、「生き活きする知恵」の原点であることに何度も氣付きました。子どもの頃の原体験は大人へと開花する大切な種の一つなのです。ですが、私はこうも考えています。子どもの頃に自然体験が少ない人でも、大人になってからの体験で種は十分に育つと。そして、自然の驚きを経験した大人は、やがて我が子にその感動を繋いでいくでしょう。重要なことは年齢ではなく、感動する心を育むこと。感動は人から人に伝わり、何百年も、「生き活きする知恵」として伝承されて、これからも続いていくと信じています。私は、水辺の体験活動や水の環境教育、ミズーリズム(水に関するツーリズムの造語)を通じて、自然の感動と命のつながりの大切さを、そして自然と共に生きている私たちの文化を伝承し続けられるように、これからも微力ながらリーダーを務めていきます。
-profile-
田中謙次 Kenji Tanaka
一般社団法人環境文化研究所 代表理事
丸ごとの鶏を回しながら焼くこと5時間。深い山中に灯一つ、自慢のナイフで肉を削いでは食べる。三角テントで仲間と過ごした子どもの頃の一瞬一瞬を、今でも鮮明に思い出す。あの味は私の人生の宝である。楽しそうなことは何でもやった。ナタを振り下ろしたり魚を捕まえたり。危険への道理は、大人が得意気にノウハウを伝授してくれた。大人になった気分でワクワクした。今は私の番。自然体験を通じて得る大切なことを継ぐため、自然体験活動のリーダーとして日々活動している。RACトレーナー