ジャパンアウトドアリーダーズアワード|Japan Outdoor leaders Award

MENU

アウトドアサポーターズ

[column:野口和行]アメリカ・アウトドア事情1 −生活に密着するアウトドア−

[column:野口和行]アメリカ・アウトドア事情1 −生活に密着するアウトドア−

2009年から2年間、野外教育に関する研究と研修をする機会をいただき、アメリカのノースカロライナ州で生活していました。何回かに分けて、肌で感じたアメリカのアウトドア事情を紹介していきたいと思います。

私が住んでいたアパートから歩いて10分ほどの所に,ジョンソン湖という湖がありました。そこは市営の公園になっており,湖を1周するトレイルがあります。平日でも夕方になるとたくさんの人がそのトレイルを歩いたりジョギングしたりしています。湖に架かる橋ではたくさんの人が釣り糸を垂らし,夏にはボートやカヌーを浮かべる人たちもいます。

州立公園のトレイルで乗馬を楽しむ

州立公園のトレイルで乗馬を楽しむ

 

車で15分ほどのところにある湖のそばの公園には,マウンテンバイクで楽しむことのできるシングルトラック(自転車1台がやっと通れるほどの舗装されていないトレイル)のコースがあり,ヘルメットをしっかり着用したバイカーがたくさん走っていました。小さい子どもを連れた家族連れや(もちろん全員マウンテンバイク),かなりお年を召したと思われる女性と出会ったりもします。また,乗馬ができるトレイルもあり,実際に乗馬を楽しんでいる人たちを見かけたこともありました。

マウンテンバイクでシングルトラックを走る

マウンテンバイクでシングルトラックを走る

 

大きな湖には,ボートを浮かべることができるようなスロープが設けられたラウンチ・エリアがあり,車の後ろにけん引したトレーラーからエンジン付きの大きなボートを降ろして,湖を自由自在に走り,釣りをしたり,水上スキーを楽しんだりしています。

そのような場所には必ずピクニック・シェルターといわれるあずま屋があり,グリルが設置されていて自由にバーベキューが楽しめるようになっています。

街から少し離れるとたくさんの自然が残っているアメリカでは,アウトドアを楽しむための施設が充実しており,また,それらの活動を楽しむ人たちが多いことに驚かされます。「アウトドア」が生活を豊かにする文化のひとつになっていることを感じます。

 

-writer紹介-

野口和行 Kazuyuki Noguchi

JOLA運営委員/慶應義塾大学体育研究所准教授

大学生を対象に野外活動の授業を担当し、日々学生と自然の中で様々な活動を楽しんでいる。また、発達障がいのある子どもたちを対象とした野外活動プログラム「プチ冒険倶楽部」を立ち上げ、子どもたちが自然の中での楽しい活動やチャレンジの必要な活動を通して、子どもたちが持っている可能性を広げ、全ての人がその個性に応じて自分らしく生きていくための支援を目的として活動している。

noguchi