JOLAに賛同してくださっている関係団体の方々に運営委員が訪問しお話をお伺いする企画。第一弾はJOLA運営委員の山路が公益社団法人ガールスカウト日本連盟 事務局次長の片岡麻里様を訪問してきました。
アウトドアでの人づくりで片岡さんご自身が大切にされていることや団体のこと、そしてJOLAへのメッセージをいただきました!!!
1966年大阪市生まれ。子どもの頃、祖父母に連れられてお寺の子供会に参加。そのお寺でガールスカウトが活動していて、リーダーに「ガールスカウトにならない?」と小学3年生の時にスカウトされ入会。現在は、高校生の支援者としての活動と、リーダーの育成に関わっている。阪神大震災の後、ガールスカウト日本連盟事務局で勤務。
私自身が、自分の中で大切にしているのは「やりたいと思ったことはやる」「自分で決めて、選び進むこと」、そして、「選んだことには責任を持つ」です。選んだことで起こったことに、後悔しないということです。そんな自分は、どのように創られたのかな?と思い起こしてみると、いくつかの経験が、その理由にあたると考えています。
1つは、阪神大震災を経験したことです。近い友人の死もありました。ほんの少しの違い、例えば住んでいた場所や居たところで生死が分かれるという経験。命について、すごく考えました。そのころからますます、「まずやってみて、あとからふり返り、次に活かしていく」そんな生き方に邁進するようになったと思います
でもやっぱり大きいのは自分自身の幼少期のキャンプ経験かなと思います。今でも鮮明に覚えているキャンプ。私がヘナチョコであったのは間違いないのですが、全てが衝撃の連続でした。本当に何もないところで、自分が生きる環境、仲間と生活環境を創っていく。「トイレは、どこですか?」「うーん。ここは自然の中だからないのよね」そんなやりとりを今でも覚えています。台風の雨なのか、汗なのか、自分の涙なのか、わからないけど顔が濡れている(笑)そんな思い出です。こんな思いをしても、キャンプは本当に楽しかった。毎回キャンプが終わると「やりきった!」という達成感と、そしてそのことを一緒に喜んでくれる仲間や、認めてくれる人がいて、その中で、どんどん自信を持っていくことができました。このような機会があることに感謝しつつ、いつも何か選択をする時には、「この機会に出会えたことはきっと特別なことに違いない」と考え、「やってみる」ことを選択するようになっていました。そして、おそらくこういう経験が、今の私の行動や価値観に大きく影響を与えています。
ガールスカウトは、女の子と女性が学び、育つ場であることは間違いないと思います。女性が色々なことにチャレンジできる場を創り続けたいと考えています。人は一人ひとり個性がありますから、チャレンジのタイミングも異なるでしょう。自分でやってみようという瞬間があれば、どんどんチャレンジできる環境があることは素敵だと思いませんか。
現在の社会は、「やりたいと思ったことをやってみる」ことが難しい世の中だと感じます。キャンプならそのキッカケがたくさん創ることができます。「とにかくやってみる!」ができる人は、自分の人生を楽しめる人と言い換えることができると思います。そういう人って、周りにもいるのですが、幸せそうです(笑)。単純ですけど、幸せな人が増えれば世界はもっと平和になる。そんな繋がりを頭の中で創っています。
私が考えるアウトドアのチカラ。うーんなんですかね。端的にいうと、「アウトドアは人を近づける」ということだと思います。「アウトドアだからこそ、人同士の対話が増える」もありますね。「アウトドアだからこそ、人と人が物理的に近くなる」。私は、ガールスカウトでアウトドア活動に出会いました。そしてとにかくいろいろな人に出会ったことを記憶しています。なかなか出会うことのない年代の方から直接を聞いたり、自分と考えの違う人と話をしたり。そして出会った人たちから、さまざまな影響を受けました。
そして、「アウトドアだからこそ、不自由かつめんどくさい(笑)」。でも、だからこそ何かを創りあげることや工夫する喜びにも出会えると思うのです。「そんなアウトドアと共にいられる私ってスゴイ!」と思うことがまた自信につながるのかなあと考えています。
JOLAの審査過程にとても期待しています。アワードっていうと、賞ですから、賞をとるためのエントリーと認識されがちですよね。でもJOLAには、共有された評価項目がある。ルーブリックでしたっけ?(笑) 審査に関係なく、希望すればフィードバックがもらえる。私はガールスカウトの指導者に、賞をとるためだけでなく、自分を成長させる場として、JOLAと付き合ってほしいと考えています。
ある程度、指導者を続けて中堅になると、人からフィードバックをもらいづらいですよね?周りも遠慮して、フィードバックしてくれない(笑)。自分から求めないとフィードバックを得られない。こういう方って、どの団体にもいらっしゃるのでは?なので、指導者をある程度続けている方は、一呼吸おいて、自分自身をふり返り、言語化し、エントリーすることをお勧めします。自己評価と、審査委員の評価との違いに出会うことも、とてもよい機会だと思います。エントリーシートを書きながら、自分のできていることを認める。できていないことに、真正面から向き合う。うーんいいですね(笑)兎にも角にも、まずはエントリーしなきゃですね。
アワードでありながら、人が育つ場になっていくとしたら、とても素敵な試みですね。
運営委員の皆様、応援しています。
最後に、当たり前ですが、エントリーしたからには、賞も欲しいですね(笑)